2005.8.10
アスベスト報道における「防火カーテン」に関する問い合わせ対応について
社団法人 日本インテリアファブリックス協会
Q:アスベストに関するテレビ報道・週刊誌の記事によると、「身近なアスベスト製品」の一つとして「防火カーテン」と言うものがあるそうだが本当か? 人体に悪影響はないのか?
A:◇週刊文春2003年1月30日号の『「時限爆弾物質」アスベスト被害の恐怖』と題した記事において、「(前略)実は人体に及ぼす悪影響が日本で指摘される80年代まで、アスベストは防火カーテン、トースター、ヘアードライヤー、道路舗装、パッキン、水道管、ベビーパウダーなど、約3000千種類(原文のまま)もの製品に使われていた。驚いたことに補修用の車のブレーキライニングにはいまだアスベスト製品が使用されているという。(後略)と記述されています。現在もインターネット上では「この週刊誌記事から2年以上の月日を経て、一気に大問題として扱われ始める」として最近の新聞記事が紹介されるなど、アスベスト報道の「嚆矢」とみなされている感があります。
◇一方2005年1月19日に放送されたTV朝日「報道ステーション」においては、「身近なアスベスト(石綿)製品」として、スレート、モルタル、自動車部品、電気製品などと共に、『防火カーテン』が住宅の絵と共に紹介されていたましたが、防火カーテン以外にも、上記の週刊誌記事と共通に記載された製品が多く見受けられました。
◇さて、当業界においては、そもそも『防火カーテン』なる呼称を持つ製品が存在しないことは明白ですが、念のためインターネットを通じて調査したところによると、溶鉱炉・造船所等の溶接現場で熱・火花を遮ることを目的とするシート状の石綿の紡織品で「防火カーテン」ないしは「耐火カーテン」と呼ばれる製品があることが確認できました。
また、(社)日本石綿協会発行の平成16年12月1日付けの「飛散性石綿含有廃棄物の処理について」と題する文書においても、「石綿(アスベスト)含有製品には、(中略)防火カーテン等の石綿紡織品(後略)がある。」と記載されていることが判明しました。
◇従って、溶鉱炉・造船所等の特殊な現場で、防火・耐火の目的で使用される石綿紡織品としての「防火カーテン」という製品を、同じ「カーテン」という名称から、住宅内で使用される「防炎カーテン」又は「難燃カーテン」と混同して、「身近なアスベスト製品」と誤解してテレビ報道したものと推測されます。
なお、もとより「防炎カーテン」又は「難燃カーテン」の防炎剤・難燃剤として、ないしは素材自身として、以前も、今日もアスベストが使用されていたことはありません。
◇上記のテレビ報道中の『防火カーテン』が、「身近なアスベスト(石綿)製品」に該当するとの報道は、以上述べたとおり明らかに事実に反するものであり、視聴者に対して、「防炎カーテン」又は「難燃カーテン」の安全性に対する誤解と、当業界における「カーテン」全般の安全性に対する不安を抱かせかねない極めて不適切な報道内容であったと考えています。
◇ なお、当協会においては、従来より、消費者に安心してご使用いただけるインテリアファブリックス製品をお届けすべく、その安全性には細心の注意を払っているところですが、昨年からはホルムアルデヒドに関する業界自主規準を制定して、その運用を開始するなど、業界挙げての努力を続けております。
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