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ウィンドートリートメント市場の現況
1.ウィンドートリートメントについて
ウィンドートリートメントとウィンドートリートメントの概念
ウィンドートリートメントの種類
ウィンドートリートメントの市場規模と傾向について
2.カーテンについて
カーテンの流通について(見本)
カーテン流通概論
ドレープカーテンの流通について
レース・ケースメントの流通について
カーテンの縫製について
スタイルカーテンの種類と傾向について
カーテンアクセサリーの現状と傾向
品質(機能)と表示について
3.ロールスクリーン
商品の傾向
ロールスクリーンの流通
ロールスクリーンの市場
4.ローマンシェード
ローマンシェードの概念と種類
ローマンシェードの流通と市場動向
5.ブラインド
ブラインドの流通
ブラインドの種類
ブラインドの市場
6.カーテンレール
カーテンレールの流通について
カーテンレールの種類について
カーテンレールの市場について
7.トピックス・トレンド情報
輸入物カーテンについて(欧米)
輸入物カーテンについて(アジア)
ホテル市場のカーテンについて
医療福祉市場のカーテンについて
安全対応について
壁装市場の現況
1.壁装業界全般の現状
1.壁紙普及以前
2.国内における壁紙普及の経緯
(1)壁紙の揺籃期
(2)壁紙成長の周辺要因
(3)ビニル壁紙の改良
(4)防火材料としての認定
3.最近10年間の推移
紙壁紙
織物壁紙
ビニル壁紙
化学繊維壁紙
無機質壁紙
特定壁紙
4.壁紙の業界構造
2.ビニル壁紙
ビニル壁紙の主な製造メーカー
ビニル壁紙の主なブランドメーカー
3.紙壁紙
1.壁紙のルーツは紙素材
2.紙壁紙の分類
3.紙壁紙の製造メーカー
4.紙壁紙の問題点と今後の展望
4.織物壁紙
1.織物壁紙経緯
2.織物壁紙の特長と欠点
3.現状と将来
4.主な製造メーカー
織物壁紙の製造工程
織物壁紙用織物の主生産地(織物工場)
織物壁紙の製造形態
5.ブランドメーカー
主なブランドメーカー
5.その他の壁紙
1.無機質壁紙
2.木質壁紙
3.硬質塩ビ タックシート
4.塗装壁紙(ペンキ下地用)
5.掲示板用
6.ガラスフィルム
7.非塩ビ壁紙
6.壁紙の機能
1.防火
2.防カビ
3.汚れ防止
4.吸放湿
5.消臭
6.抗菌
7.防塵
8.吸音
9.耐水
10.撥水
11.ホツレ止め
7.シックハウス症候群への取り組み状況
1.シックハウス症候群とは何か
2.何故、壁紙が注目されるのか
3.どの化学物質が問題か
4.壁紙メーカーと業界の対応策
(1)有機リン系可塑剤
可塑剤とは何か
可塑剤の種類と対応策
(2)ホルムアルデヒド
ホルムアルデヒドとホルマリン
ホルマリン(ホルムアルデヒド)の用途
ホルムアルデヒドによる人体への影響
ホルムアルデヒド問題の推移と壁紙業界の対応
8.壁紙と環境問題
1.インテリア環境問題とは何か
(1)インテリア環境問題の基本的視点
(2)安全品質と環境保全は車の両輪
2.環境保全への具体策
(1)リユース(再利用)による資源保護と廃棄物の減量
(2)使用材料のリデュース(節減)と廃棄物の減少
(3)使用材料のリサイクル(再資源化)と廃棄物の減少
(4)枯渇しない資源活用の必要性
3.廃棄物処理法の改正とマニフェスト制度
9.壁紙の安全規格
1.はじめに
2.RAL
3.ISM (Interior Safety Manual)
4.SV (Safety Vinyl)
10.業界団体
壁装材料協会
日本ビニル工業会ビニル建装部会
壁装問屋協議会(問屋協)
社団法人日本インテリアファブリックス協会(NIF)
社団法人インテリア産業協会
日本内装材連合会(内装連)
壁装研究会
全国表具経師内装組合連合会(全表連)
日本室内装飾事業協同組合連合会(日装連)
カーペット市場の現況
1.概況(ホームユース、コントラクトユース、運輸資材市場)
2.カーペットの種類
3.カーペットの生産の傾向
4.カーペットカーペットの流通
5.手織り絨毯
6.織り絨毯
7.タフテッドカーペット
8.タイルカーペット
9.フックドラグ
10.接着カーペット
11.編みカーペット
12.ニードルパンチカーペットっとリサイクル対応
13.平織り
14.チューブマットっとブレイデッドラグ
15.人工芝
16.電気カーペットと床暖房対応カーペット
17.カーペット用繊維
18.米国のカーペット市場
19.欧州のカーペット市場
20.施工業界の現況
21.メンテナンス業界の現況
ウィンドートリートメント市場の現況
(執筆者)
伊藤忠ホームファッション株式会社
アスワン株式会社
株式会社川島織物
極東産機株式会社
株式会社サンゲツ
住江織物株式会社
株式会社セルコン
立川ブラインド工業株式会社
トーソー株式会社
株式会社フジエテキスタイル
株式会社ローム
環境技術委員会
壁装市場の現況
(執筆者)
壁装材料協会
山下 洋一
株式会社インテリアタイムス社
日野 昭彦
有限会社企画編集社
坂本 東海
株式会社川島織物
株式会社サンゲツ
東リ株式会社
リリカラ株式会社
カーペット市場の現況
(執筆者)
社団法人 全国インテリアクリーニング協会
柳沢 道子
日本カーペット工業組合
田淵 博
日本敷物工業組合
笹 隆人
有限会社インテリア・データ・バンク
仲谷 武男
アスワン株式会社
株式会社川島織物
住江織物株式会社
株式会社セルコン
ダイニック・ジュノ株式会社
東リ株式会社
フジライトカーペット株式会社
テキストコーナーへ
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インテリアファブリックス市場の現況より抜粋・壁装市場の現況
84-89ページ
7.シックハウス症候群への取り組み状況
1.シックハウス症候群とは何か?
1970年代前半に発生したオイルショックは世界に衝撃を与えると同時に、化石燃料に代表される地球資源には限りがあることを痛感させた。そして、この社会的事件を契機として省エネルギー思想が先進諸国を中心に台頭し始める。この省エネルギー思想は、建築・住宅分野において高気密・高断熱構造として具現化し普及を開始する。
ところが建物は高気密・高断熱になったが、部屋の内部に使われる建材・内装材の商品設計は旧態依然のまま、おまけに省エネという大義名分で換気装置を外したり設置しなかったとしたらどうなるだろうか。答えは明白である。
1980年代に入る頃から欧米各地でオフィス・ワーカーを中心に身体の異常を訴える人々が発生した。症状は、目まいや頭痛、吐き気、肩こり、目・鼻・喉の異常を訴えたりと様々であるが、共通点はオフィスに入ると症状が発生し、外部に出ると症状がいつのまに消えるというものである。これらの症状は、「ビルがもたらす病気のような症状」ということから「ショックビル症候群」と呼ばれるようになった。シックビル症候群の原因としては次の2点が考えられる。
1)換気装置不在によって室内の換気量が不足
2)呼吸作用による室内の一酸化炭素の濃度上昇、及びオフィス家具・建材からのVOC(揮発性有機化合物)等の化学物質放散
幸いなことに日本でのシックビル症候群の報告事例はない。この理由は、特定建築物の室内環境基準を定めた通称「ビル管理法」の存在である。ビル管理法では、室内の一酸化炭素や二酸化炭素等の基準値を法律によって定めているが、この基準を達成するには空調等での強制換気が不可欠である。このように日本のオフィスビル等では空調での強制換気が一般的であるためシックビル症候群の発生を抑えたと考えることができよう。
しかしオフィスとは違い、住宅での換気設備はコストの問題もありほとんど実現されずにきた。換気不足に陥ればシックビル症候群の住宅版、即ちシックハウス症候群が発生してもなんら不思議ではない。
1995年7月のPL法の施行前後から、各地で建材やインテリア内装材から放散するホルムアルデヒド等に起因すると思われる被害事例が報告され社会問題化した。オフィスとは違い、住宅の場合はホルムアルデヒドによると思われる皮膚や粘膜に対する被害事例が目立つだけに、幼児を中心としたアトピー性皮膚炎が大きな問題となっている日本では早急な対策が求められて当然である。
| 表1.ビル管理法・特定建築物の空気環境基準 |
| 測定項目 |
環境基準 |
| 浮遊粉塵の量 |
0.15mg/m3以下 |
| 一酸化炭素の含有量 |
10ppm以下 |
| 炭酸ガスの含有量 |
1000ppm以下 |
| 温度 |
17度C以上28度C以下(夏期は外気との温度差7度C以下) |
| 相対温度 |
40%以上 70%以上 |
| 気流 |
0.5m/s以下 |
| 床上75cm以上、120cm以下の一で測定した値 |
2.何故、壁紙が注目されるのか
現在では、合板等に使用されているホルムアルデヒド系接着剤が室内空気汚染の主原因であることは研究者のほぼ共通した認識となっているが、当初は壁紙が主犯と疑われた。疑われたこと自体、誠に遺憾なことであるが、しかし壁紙が次の理由で注目されやすい状況にあることは事実である。壁装業界は、まずこのことを冷静に認識しなければならない。
<壁紙が注目される理由>
1.インテリア内装材の中で生産量が圧倒的に大きい
→生産量が大きいことは、化学物質放散ベースとなる室内表面積が大きいことを意味する。
2.数年前までほとんどの壁紙から問題にならないほど微量だがホルムアルデヒドが検出された
→他のインテリア内装材からは検出されないだけに注目される。
3.住宅用途が約75%を占める
→住宅には乳児・幼児・老人等が24時間生活している。更にオフィス等の特定建築物と違い室内空気の環境基準がない。
| 表2.住宅と非住宅の環境比較 |
|
住宅 |
非住宅 |
| 対象年齢 |
乳児〜高齢者 |
18〜65歳 |
| 健康状態 |
アトピー性や半病人を含む |
通常の健康体 |
| 生活時間 |
最長8760H/年 |
2000H/年前後 |
| 環境管理 |
なし |
ビル管理法 |
3.どの化学物質が問題か
この数年間、シックハウス症候群に関する情報が過剰とも思えるほど流された。原因と指摘された化学物質も多岐にわたり、また呼称も「新築病」や「住原病」等と様々で、さながら百花斉放・百花争鳴の感がある。
この状況の中、昨年春にガイドラインを発表した政府プロジェクトの「健康住宅研究会」は、優先取組物質として次の3物質3薬剤をリストアップしている。
●3物質
ホルムアルデヒド
トルエン
キシレン
●3薬剤
木材保存剤
可塑剤
防蟻剤
3物質3薬剤は、住宅に使用される建材・内装材を検討した中から優先取組物質としてリストアップされた。したがって3薬剤のうち木材保存剤と防蟻剤は木材用である。このガイドラインを含めてインテリア商品に使われている問題を含む物質・薬剤は何かという視点から整理したものが次の3点である。なお補足すると、これらは重要度ではなく時系列でで並べている。
1)有機リン系可塑剤
平成6年7月6日の朝日新聞朝刊が「壁紙から発癌性物質を検出」という見出しで大きく報道した難燃性可塑剤「TCEP」に象徴される有機リンの発癌性問題。
2)ホルムアルデヒド
平成7年7月1日のPL法施行を契機に急浮上してきた、フローリング等の合板や壁紙用接着剤等から放散するホルムアルデヒドによる皮膚障害等の健康障害。
3)揮発性有機化合物(以下VOCと略)
平成8年2月28日の読売新聞夕刊が1面トップで報道した、欧米に比べて規制が送れているトルエンやベンゼン、キシレン等の揮発性有機化合物問題。
4.壁紙メーカーと業界の対応策
(1)有機リン系可塑剤
■可塑剤とは何か
塩ビ樹脂は常温では硬い樹脂で、可塑剤を使わないことには成形加工がむずかしい。塩ビ樹脂に「軟らかさ」や「たわみ性」を与えるのが可塑剤である。
塩ビ製品は、使用する可塑剤の多少により硬質塩ビと軟質塩ビに大別される。可塑剤をほとんど使わないのが硬質塩ビ製品、相当量使うのが軟質塩ビ製品である。
<硬質塩ビ製品と軟質塩ビ製品>
硬質塩ビ製品:水道管、雨樋、波板、サッシ窓枠(冷寒地に多い)
軟質塩ビ製品:壁紙、床材、椅子張地、電線被覆、農業用フィルム、履物
■可塑剤の種類と対応策
代表的な可塑剤は【フタル酸エステル系】で、1995年に日本で出荷された約57万1千トンの可塑剤のうち84%弱も占めている。【フタル酸エステル系】の中では【ジ2−エチルヘキシル】(以下DOPと略)がもっとも多く、可塑剤全体の54%を占める。塩ビ壁紙や塩ビ床材等に使われる可塑剤はDOPが一般的である。
TCEPが属する【有機リン系】は3.5%の構成比であった。数年前まで一部の壁紙とはいえTCEPを使用した理由は、コストが安いからではなく、可塑剤でありながら難燃効果も併せ持っている利便性のためであった。しかし朝日新聞報道を契機に壁装材メーカーはTCEPの使用を中止したため、現在では国内メーカーが生産している壁紙に有機リン系のTCEPは一切使われていない。
(2)ホルムアルデヒド
■ホルムアルデヒドとホルマリン
ホルムアルデヒドは『化学式』HCHO、刺激臭はあるが常温では無色の気体で、『融点』-92度C『沸点』-19度C『分子量』30の化学物質である。
自然界にも木材等に含まれるかたちで存在するが、健康被害の原因となっているのは工業生産されたホルムアルデヒドである。
ホルムアルデヒドは水やアルコールに溶けやすい性質があり、その性質を利用した水溶液がホルマリンで、37%水溶液が一般的である。
■ホルマリン(ホルムアルデヒド)の用途
小中学校の理科実験室で見かける生物標本の入ったガラス容器の中の液体がホルマリンで、このホルマリンの防腐効果を利用したものが、数年前まで存在したホルマリン添加の壁紙用接着剤である。
一方、工業用原料としては主に合板やパーティクルボード等の木材用接着剤に使用されている。また壁紙用裏打紙の抄紙行程で添加する難燃剤や紙力増強剤、さらに綿素材のカーテンに使用される繊維処理剤もかつてはホルマリンタイプが使用されていた。
■ホルムアルデヒドによる人体への影響
ホルムアルデヒドの濃度と人体への影響は表3.の通りである。一般的に0.1ppm以下の濃度であるなら通常の健康体の身体にほとんど影響がないと言われている。従って各国の基準値、勧告値とも表4.のように0.1ppm以下での設定が多い。
なお1ppmとは100万分の1を意味しており、分かりやすく表現するなら1klの空気の中に1mlのホルムアルデヒドが含まれている状態を意味する。
いずれにせよホルムアルデヒド等の化学物質による人体への影響は医学用語で言う個体差(個人差)があるため最大限の配慮と対策が必要である。
| 表3.ホルムアルデヒドの濃度と人体への影響(横浜国大堀氏の文献より) |
| 0.03ppm |
目、鼻、喉に対する刺激を感じることはないとされている。0.35ppm前後臭いを感じる。 |
| 0.05〜0.45ppm |
目への刺激が始まる。 |
| 約0.5ppm |
臭気のために不快感が起こる |
| 2〜3pm |
鼻や喉に刺激が加わる。 |
| 4.5pm |
催涙が起こる。 |
| 10pm |
正常な呼吸が困難になる。 |
| 50〜100pm |
5〜10分間暴露で急性中毒を起こす。 |
| 表4.室内環境基準値及び勧告値 種別 国、機関 濃度 |
| 基準値 |
オランダ |
0.1ppm |
| 基準値 |
ミネソタ州(米国) |
0.4ppm |
| 勧告値 |
ドイツ |
0.1ppm |
| 勧告値 |
デンマーク |
0.12ppm |
| 勧告値 |
スウェーデン |
0.1〜0.4(天井値)ppm |
| 勧告値 |
カリフォルニア保険局 |
0.05ppm |
| ガイドライン |
WHO |
0.08ppm |
| ガイドライン |
日本(厚生省) |
0.08ppm |
■ホルムアルデヒド問題の推移と壁装業界の対応
ここ数年間、壁装業界はホルムアルデヒドの発生源として疑われたこともあり安全・健康問題に全力を集中してきた。その結果、原因究明と対策も相当に前進している。この間の推移を時系列的に整理してみよ。
1)PL法の施行と同時に、室内表面積が大きい壁紙がまず最初に疑われる。
→壁紙を分析した結果、人体に影響を与えない低レベルであることを確認できたが、壁紙メーカーは、念のため裏打ち紙をホルムアルデヒドが放散しないように改良。
→壁紙安全品質のドイツのRAL基準や壁装材料協会のISM基準を取得。
2)壁紙用接着剤に防腐剤として使用されているホルマリンから発生することも判明する。
→接着剤メーカーは、防腐剤をノンホルマリンタイプの安息香酸ナトリウム等に切り替える。
3)研究・検討の結果、長期にわたるホルムアルデヒド放散はフローリング等の合板等に使用する接着剤であることが判明する。
→合板業界や住宅業界はホルムアルデヒド放散量の低いJAS(日本農林規格)のF1クラスに切り替えるべく取り組んでいる。
4)健康住宅研究会等の実証テストで換気・通気が効果的であることが確認される。
→健康住宅研究会は「ユーザーマニュアル」を発行し、対応策の普及を努める。
→住宅メーカーは換気に留意した設計を積極的に採用し始める。
5)正確な情報が普及するに伴い、一般ユーザーの壁紙に対する不信と不安は急速に払拭されつつある。 |